結論からいうと、SIerから自社開発へ転職することは可能です。ただし、同じ『開発経験』でも、自社開発で評価されやすい伝え方に変えないと、現場常駐や工程分業の印象だけが残ってしまいます。
SIer経験者が自社開発を目指すときに見られやすいのは、技術力だけではありません。課題の捉え方、改善の主体性、プロダクトへの関わり方、チーム開発での再現性まで見られます。
この記事では、受かる人の共通点、落ちやすい理由、求人票の見方を整理します。
SIerから自社開発へ転職しやすい人の共通点
転職しやすい人は、担当工程をただ並べるのではなく、『何を改善したか』まで話せる人です。たとえば、要件定義で調整した点、保守で減らした障害、運用で改善した工数など、プロダクト側でも再現しやすい経験を持っている人です。
また、技術選定や設計にどこまで関わったかが言えると、自社開発との接点が作りやすくなります。小さな改善でも、自分の判断が入っている経験は評価されやすいです。
- 改善提案や運用改善など、自分の判断が入った実績を説明できる
- 設計、保守、障害対応などで再現性のある強みがある
- プロダクト志向の働き方を求める理由が、感情だけでなく業務観点で話せる
SIerから自社開発へ転職で落ちやすい理由
落ちやすいのは、『常駐が嫌だから』『上流がやりたいから』のように、環境不満だけが前に出るケースです。自社開発企業は、環境の良さよりも、入社後に何を任せられるかを見ています。
また、担当範囲が広く見えない職務経歴書だと、分業の一部しかできない印象になりやすいです。自社開発で求められるのは、手を動かすだけでなく、仕様理解や改善の視点を含めた関わり方です。
- 今の不満だけで志望理由を作ってしまう
- 技術要素より工程名の列挙が中心になっている
- 自社開発で何をしたいかが具体化されていない
求人票で見るべきポイント
自社開発求人を見るときは、技術スタックより先に、開発体制、チーム構成、プロダクトの改善サイクルを見たいです。なぜなら、同じ自社開発でも、保守中心か新規開発中心か、要件の近さが企業ごとに違うからです。
たとえば、エンジニアがどこまで企画や仕様調整に関わるか、障害対応や運用の重さがどれくらいか、レビュー文化があるか、といった情報は、入社後のギャップに直結します。
- 開発だけでなく、運用や障害対応の比重はどれくらいか
- 要件定義、設計、レビューにどこまで関われるか
- チームでの改善や技術負債解消に向き合っているか
自社開発志望をどう言語化するか
志望理由では、『自社開発に行きたい』ではなく、『ユーザーに近い改善を積み重ねたい』『担当範囲を持って継続改善したい』のように、働き方と経験の接点で話すほうが伝わりやすいです。
現職批判に寄せるより、SIerで得た強みを次の環境でどう活かしたいかを中心にしたほうが、面接の印象も安定します。
自社開発企業全般の見抜き方は、自社開発企業へ転職したい人の準備リストでも整理しています。開発職としての強みを棚卸ししたい人は、バックエンドエンジニア転職ガイドも役立ちます。
求人選びと相談先を並行で整理したい人は、IT転職エージェント比較7選で全体の立ち位置を確認しつつ、経験者向けの支援を見たい場合はGeeklyの評判もあわせて確認してみてください。
SIerから自社開発へ転職するときの準備
準備では、案件の中で『自分が改善した点』『自分が判断した点』『継続的に触った箇所』を抜き出すことが重要です。これがあると、常駐や分業のイメージだけで見られにくくなります。
もしGitHubや技術発信があるなら補足になりますが、必須ではありません。まずは現職経験の言語化が先です。
- 職務経歴書で工程名ではなく成果と改善点を書く
- 案件ごとの役割差を整理し、再現性のある強みを決める
- 志望先ごとに、プロダクト志向との接点を言い換える
まとめ
SIerから自社開発へ転職するときは、環境への不満より、改善経験と主体性をどう見せるかが重要です。自社開発側で再現しやすい実績を抜き出せると、通りやすさは変わります。
書類での見せ方を詰めたい人は、エンジニア職務経歴書の書き方もあわせて確認してみてください。


